安保体制が固められると困るのは、だーれだ? | 偕楽園血圧日記

安保体制が固められると困るのは、だーれだ?

 天気が悪く湿ったいゴールデンウイークの始まり。

 そのゴールデンウイークのおかげで、昨日は雑誌系配信社がやたらとヤフージャパンで「駆け込み」の記事を書きまくり。
 そこに日銀会合と円安の話が重なって量が増え、夜に一日分の記事を全部さかのぼって読むことができなくなってしまった。
 だからこのタイムライン形式はダメだと何度も書いているのに。


 さて、その雑誌兼メディア、いつものように選挙となると「自民党スキャンダル」をほじくり返して大騒ぎ。それに踊らされた「世間の声」で、

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 自民宮沢氏に不倫同居報道 25日に議員辞職へ

 自身の不祥事を理由に議員辞職願を提出している自民党安倍派の宮沢博行衆院議員(比例東海)が24日、妻子を持ちながら、別の女性と金銭援助を伴う同居をしていたと文春オンラインに報じられた。宮沢氏は同日に離党届を提出し、受理された。辞職は25日の衆院本会議で許可される見通し。
 文春オンラインによると、宮沢氏は静岡に妻子がいるが、東京で女性(28)と、家賃などを負担して同居生活を送っていた。宮沢氏は事実関係を認めたという。
 宮沢氏は辞職願を提出した23日、「私の不祥事が重なり、辞職を決意した。政治不信を増幅しかねないということもあった」としたが、不祥事の内容の詳細な説明は避けた。
 共同通信 4/24(水) 18:38


 女性問題報道の宮沢氏、議員辞職 「妻子持ちながら同居」と文春

 衆院は25日の本会議で、自民党を離党した宮沢博行衆院議員=比例東海=の辞職を許可した。宮沢氏は、妻子を持ちながら別の女性と金銭援助を伴う同居をしていたと文春オンラインに報じられていた。2021年衆院選の自民比例名簿に基づき、森由起子氏が繰り上げ当選する公算。
 自民・宮沢氏が議員辞職願を提出 「不祥事重なり決意」
 宮沢氏は静岡県磐田市議などを経て、12年に初当選し、現在4期目。安倍派に所属し、派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けて昨年12月、防衛兼内閣府副大臣を辞任していた。
 共同通信 4/25(木) 12:17

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 また辞職者が出るというくだらない週刊誌政治が行われる。

 どこまでくだらないのだろう。
 週刊誌の中には「パパ活がどうの」と売買春が行われていたかのような書き方をするところもあるが、こんなものただ「妾宅を作っていた」というだけの話。宮沢氏の家族の中の問題なのだから外野がぎゃあぎゃあ騒いで職場から放逐するなど、やり過ぎにもほどがある。
 渋沢栄一を最高額のお札の顔にしようという国の価値観ではない。「天は清廉潔白で一点の瑕疵もない者に権力を与える」という「天子論」を持つ大陸の考え方が、いつから主流になってしまったのだろう。

 そういう「大陸系」の価値観を持つのだろう人間は相変わらず、

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 岸田首相、女性問題で辞職願提出の宮沢博行氏に説明責任要求 蓮舫氏「説明させ辞職させるべき」

 岸田文雄首相は24日の参院予算委員会で、防衛副大臣を務めた自民党の宮沢博行衆院議員(49=比例東海ブロック)が、25日発売の「週刊文春」に不倫問題を報じられる見通しであることを念頭に、24日に突然議員辞職願を提出したことをめぐり、その理由について「一身上の都合とうかがっている」と述べた。「ご自身の政治活動などについてさまざまな理由があり、それを受けて議員を辞職したいと申し出たと承知している」とも話した。
 立憲民主党の蓮舫参院議員の質問に答えた。

 蓮舫氏に「『政治活動にさまざまな理由があって辞める』。それでよしとしたのか」と指摘されると「それを党として受け入れると判断をした」と述べたが、判断の根拠を問われると、あいまいな発言に終始。「辞めると判断したのは本人。それを受け入れた」と釈明した。
 蓮舫氏は「文春オンライン」が、宮沢氏が妻以外の女性と同居していたなどとする内容の記事を配信していることに触れ、首相も「報道が流れていることは承知している」と述べた。
 蓮舫氏はその上で「私生活での不適切な行為。1人で勝手に辞めさせるのではなく、ヒアリングをして厳格な処分、(本人に)説明をさせてから辞職させるのが(首相の)役割ではないか」と指摘。
(後略)
 日刊スポーツ 4/24(水) 14:24

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 週刊誌を掲げて総理大臣を詰るという国会パフォーマンスをやっているのだが、この宮沢氏の辞職に関しては、

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「記憶にございます」に「流行語大賞」の声…“パパ活”辞任でも宮沢博行議員の潔さに一定の評価

「パパ活」疑惑を含む不倫問題を報じられ、25日の衆議院本会議で辞職が許可された宮沢博行衆院議員(49=比例東海ブロック、自民党離党)に対し、SNS上では同日、批判や追及の声とともに、宮沢氏が潔く疑惑を認めたことについても多くの声があがった。
 宮澤氏は24日、「パパ活」疑惑を追及する取材に対し「大変申し訳ございません。記憶にございます」と回答。政治家のスキャンダル回答として定型化し映画のタイトルにまでなった「記憶にございません」の対極の言葉となった。
 メディア出演でも知られる政策アナリスト石川和男氏はX(旧ツイッター)で「【流行語大賞候補】『記憶にございます』」と、この発言を紹介。SNS上では他にも「早くも流行語大賞ノミネート作品現る」との声があった他、「潔さは買う」「『記憶にございます』って答えた政治家、初めて見たかも」「素直なことは評価するよ」「なぜか好感度を高くさせる」などと、スキャンダル発覚直後ながら評価する声も見られた。また、「この幕の下ろし方、炎上対策として一定の評価がされそう」と、危機管理の視点から指摘する意見もあった。
(後略)
 日刊スポーツ 4/25(木) 16:26

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「いつものバッシングと違う形になっている」と書くこたつ記事がある。

 やれやれ(ため息)。

 記事は「記憶にございません」と対比しているが、こんなもの明らかに、

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 あの流行語とそっくり 岸田首相 裏金事件で森元首相への聴取の「記録はごさぜいません」

 岸田文雄首相は22日の衆院予算委員会で、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件で、森喜朗元首相へ聴取した際の問答について「記録はございません」と発言した。森氏は、裏金づくりが始まったと言われる2000年前後に清和政策研究会(現安倍派)会長の座にあったキーマン。その重要人物への聞き取りが、文書などの記録として残されていないことに、議場から「えーっ!?」と驚き>の声が上がった。
(後略)
 スポニチアネックス 4/23(火) 5:30

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 こちらにあてこすっているのはまるわかりではないか。

 要するに「そっち系」の中で「この手の話」は、自分が叩きたいものを叩くための道具で、彼らが「自分が使いたいと思ったらそう使う」というものでしかないということ。「暴言市長」と呼んで叩いていた人間が政府批判をし始めた途端に「救国の政治家」と持ち上げているのと同じく。
 まともに相手にするのもばからしい。


 彼らの中ではとにかく「岸田が邪魔」。

https://twitter.com/byezoushigaya/status/1783130391534243893

 こんな、立民議員ならば確実に「名誉棄損」で訴えるようなことも平気でされる。


 なにしろ、

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「米国の指導力は不可欠だ」 岸田首相の演説引用する米議員、上院でも続出

【ワシントン=渡辺浩生】ウクライナ支援などを盛り込んだ緊急予算の採決前の23日の米上院討論で、岸田文雄首相が11日に米議会で行った演説を引用しながら、米国のリーダーシップの重要性と予算案の支持を訴える議員が相次いだ。
 共和党上院トップのマコネル院内総務は冒頭、「諸君は『米国の指導力は不可欠(indispensable)だ』という日本の首相の意見を共有するのか、それとも世界的な指導力の責任と利益を放棄するのか」と呼びかけた。
 続いて同党のグラスリー上院議員は、自国のあるべき役割に関する米国民の「心の中の自己疑念」という岸田氏の言葉を引き、「日本の首相は、自由を擁護し安定と繁栄を育てる米国の指導的役割を感動的に話した」と述べた。
 同党のサリバン上院議員も「日本は肩を並べて米国と協力し合うと、日本の首相が語った。われわれも同盟諸国との協力に注力するというメッセージを送らねばならない」と訴えた。
 中露などの挑戦を受け自由世界が未曾有の危機にある中、予算案採決は議会にとり「世界をリードする米国の意欲と備えの試金石」(マコネル氏)となり、岸田氏の議会演説は格好の素材となったようだ。
 20日の下院での採決前討論でも、共和党のヒル議員と民主党のカムラガー・ダブ議員が岸田氏の演説に言及した。
 産経新聞 4/24(水) 12:57


 岸田、尹両氏にノーベル賞を インド太平洋の平和貢献 米高官

【ソウル時事】キャンベル米国務副長官は24日、岸田文雄首相と韓国の尹錫悦大統領が日韓関係改善と日米韓3カ国の連携を通して、インド太平洋地域の安全保障に貢献していると評価し、「ノーベル平和賞の共同受賞に値する」と称賛した。
 ワシントンのシンクタンク「ハドソン研究所」での講演で語った。
 バイデン米大統領は昨年8月、ワシントン近郊のキャンプデービッド山荘に日韓首脳を招いて会談。中国や北朝鮮の脅威を念頭に、日米韓の安保協力強化で一致した。キャンベル氏は「困難な歴史問題や国内の抵抗を乗り越える日韓首脳の決断は目覚ましかった」と振り返った。 
 時事通信 4/25(木) 17:47

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「アメリカが大絶賛」する日本の総理なのだから。

 まあ「ノーベル賞」というのはさすがにほめ過ぎだが、岸田氏の「米国の指導力は不可欠」という言葉がアメリカ人に「世界の秩序維持」を思い出させたのは確かである。

 この演説の中で岸田氏が、

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【ワシントン=森藤千恵、田島大志】岸田首相は11日午前(日本時間12日未明)、米議会の上下両院合同会議で行った演説で、日本が米国と連携して国際社会での役割を果たしていく考えを強調し、十数回以上もスタンディングオベーションを受けた。ただ、ウクライナ支援について、共和党議員の一部が拍手もしないなど、米議会の分断も垣間見えた。
 首相の演説は英語で約35分間行われた。
議場が最も沸いたのは、日本が米国と共に、国際秩序を守る決意を語った時だった。「日本はすでに、米国と肩を組んで共に立ち上がっている。米国は独りではない。日本は米国と共にある」と語りかけると、議場は大きな拍手に包まれた。
 読売新聞オンライン 4/12(金) 11:52配信「岸田首相演説「日本は米国と共にある」、十数回のスタンディングオベーション…米議会分断もチラリ」より

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 こういうことも言ったのだが、これなどはまさに「日本は不沈空母」といった中曽根総理(当時)の発言に近く、「そっち系勢力」から目の敵にされるのも当然だろう。

 この「グローバルパートナー」という言い方はよほど気に障るのか、

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(社説)日米首脳会談 説明なき一体化の加速

 自衛隊と米軍の「指揮統制」の連携強化、対中国を念頭に置いた米英豪の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」との協力、日米の防衛産業をつなぐ当局間の定期協議の新設――。
 岸田首相とバイデン大統領のワシントンでの日米首脳会談は、安保分野での協力の深化が前面に押し出された。日米を地球規模で協働する「グローバル・パートナー」と位置づけた共同声明は冒頭、「日米同盟は前例のない高みに到達した」とうたう。1960年の日米安保条約改定以来の「最大の変化の一つ」と評する米高官もいる。
 だが、それに見合う国民への説明は後回しになっていないか。加速する日米の「一体化」に幅広い支持が得られるのか。岸田政権の今後の姿勢が問われる。
(後略)
 朝日新聞デジタル 2024年4月12日 5時00分

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 朝日新聞をはじめ、

「社説:日米首脳会談 軍事の一体化は危うい」(京都新聞 4/12(金) 16:06配信)
「【社説】日米同盟強化 国民への説明軽んじるな」(西日本新聞 4/13(土) 9:01配信)


 と、左系メディアがいきり立っているのだが、なにをいっているのだ。

 朝日は(2017/05/07の記事、加憲ではなく全面改正を!)で引用した社説で、京都新聞も(2020/07/01の記事、「後の先」は居合の極意である)で引用した中で、「自衛隊は日本を守る盾であり、米軍が敵を撃退する矛となる」と書いているではないか。
 矛と盾はうまく連携するようにしておかなければ、どちらもその力を発揮できない。そのために協力体制を密にしようというのに、なにを文句を言っているのだろう?

 結局これも「憲法九条お札論」で日本の安保体制構築を押さえておきたいから持ち出していた詭弁でしかなかったということだ。
 ロシアのウクライナ侵攻でばれた、「憲法九条で日本は守られている」というたわごとと同じく。


 今回の訪米で岸田氏はアメリカから、、

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 バイデン氏「日米同盟は全世界の道標」尖閣は安保条約5条対象と明言

 バイデン米大統領と岸田文雄首相は10日、ホワイトハウスでの会談後、共同で記者会見した。バイデン氏は「この3年間で、日米間のパートナーシップは真にグローバルなパートナーシップへと変貌を遂げた」と述べ、防衛や経済の分野で更なる連携に取り組むとした。岸田氏は「国際社会は転換点にある。法の支配に基づく国際秩序を守るため、日米がグローバルなパートナーとして真価を発揮すべきだ」と話した。
 バイデン氏は、日米同盟の重要性を強調したうえで、米軍と自衛隊の調整機能強化、米英豪3カ国の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」への日本の協力などに触れ、「日米同盟は全世界にとっての道しるべとなっている」と説明。さらに
沖縄県・尖閣諸島について、米国による対日防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条の適用対象だと改めて明言した。
(後略)
【ワシントン松井聡】
 毎日新聞 4/11(木) 3:42

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 尖閣諸島が「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約」の第五条、

第五条
     各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動することを宣言する。
     前記の武力攻撃及びその結果として執つたすべての措置は、国際連合憲章第五十一条の規定に従つて直ちに国際連合安全保障理事会に報告しなければならない。その措置は、安全保障理事会が国際の平和及び安全を回復し及び維持するために必要な措置を執つたときは、終止しなければならない。


(外務省サイトより) 

 の適用下にあることを明確にさせた。

 大陸側からすれば「余計なことしやがって」というところだろう。

 なるほど、「そっち系」から嫌われるわけだ。


 本日の水。

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 雪解けが魅せる「水没林」 山形、白川湖で5月中旬まで


(写真、毎日新聞より。ライトアップされた白川湖の水没林=山形県飯豊町で2024年4月22日午後8時29分、竹内幹氏撮影)

 山形県飯豊町の白川湖で春の間だけ現れる幻想的な「水没林」のライトアップが始まり、訪れた観光客を楽しませている。
 白川ダムによって形成された白川湖に大量の雪解け水が流れ込み、湖畔のヤナギ林がつかる水没林。3月下旬から田植えや梅雨に備え水位を下げる5月中旬まで見ることができる。
 湖畔にはキャンプ場があり、カヌーなども体験できる。近年はSNS(ネット交流サービス)映えすると拡散され、国内外から多くの観光客が訪れるようになった。ライトアップは昼間だけでなく夜も楽しめるように昨年から始まり、今年は5月18日まで毎日午後6時半~9時に実施する。
 キャンプをするため仙台市から来た梅川穂花(ほのか)さん(27)は「水と木、自然のすごさを感じる」と水面に木々が映った光景に目を奪われていた。【竹内幹】
 毎日新聞 4/26(金) 15:30

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 水没林といえば上高地のものが有名だが、あちらはただ立ち枯れた樹が立っているだけなのに、こっちは茂ったまま自ら生えているから審美性が強いな。

 本当にそのまま絵画。ライトアップが「生」の中に「冷たい死」を投影しているようでもある。

 いいなぁ、ただずっと見ていたい。